【症例】 訪問スケジュールの調節により経口摂取を楽しむことができたALSのご利用者様

症例

70代女性。ALS発症後1年程で急速に進行して上半身は既に脱力しており、今後も急速に残存機能が失われていくことが予想される厳しい状況での入居でした。
前医にて苦渋の選択で胃ろうを増設し経管栄養にて過ごされていましたが、ご本人はお口からの食事を強く希望されていました。しかし病状の進行に伴い嚥下機能の低下や痰量が増えており入院中は食事の時間を確保するのは難しく、本人の希望と乖離していました。入居後、経管栄養を続けながら医師と相談して食事を開始しました。
全身状態は思った以上に悪化しており、安全に食事を楽しむためには一度の食事でかなりの時間を要する状況でした。介入時間を調整して毎日1時間昼食の時間を確保したことで、スタッフは本人の全身状態をしっかり観察することができ、本人は時間をかけながら経口摂取を楽しむことができました。ナーシングホームではこのようにご利用者様の状態に合わせて訪問スケジュールを調整することができるので、個別性に富んだ関りを行うことができます。