【症例】楽しみに寄り添って…(胸髄腫瘍のご利用者様)

症例

40代男性。自覚症状はありませんが下半身不随の状態で入居されました。感情の起伏が激しく介入中も暴言があり、入居後から対応に関してカンファレンスを繰り返し実施しました。
ご本人に寄り添うことで私たちから歩み寄っていく方向性で関わりを続けました。すると、ある日の介入で『タバコを吸いたい』との発言があり早急に環境調整をして数日後に屋外でタバコを吸うことが出来ました。
入院中は厳しい療養生活で自分の欲求を抑制し続けて生活されており、自分の思いを話す機会も失われていました。今回、数年ぶりの喫煙で笑顔を輝かせていたのが印象的でした。
今となってはご自身でタバコの本数を気にしながら喫煙することが楽しみであり生きがいとなっています。施設での生活に小さな彩りが加わることで残りの人生にハリが生まれています。ご本人のやりたいを叶える為に医師と相談したり施設ルールを見直したりと障壁は沢山ありますが、これからも利用者様に寄り添いながらサポート続けてまいります。